ROCK 4c+ではmicroSD™カード以外に本体裏面のeMMCスロットにeMMCモジュールを取り付けることでeMMCにOSをインストールできます。

eMMCは”embedded Multi Media Card”の略でNAND型フラッシュメモリを採用した内蔵ストレージの規格です。eMMCの最大転送速度はeMMC 5.0の場合で最大400MB/sです。

ここでは純正のeMMCモジュールにUbuntuをインストールします。
OSをeMMCにインストールすればmicroSD™カードを追加の外部ストレージとして使えます。

なおインストールの方法としては、まずROCK 4C+を起動できるUbuntuインストール済みのmicroSD™カードを作成しておき(※(2)をご覧ください)Ubuntuを起動してROCK 4C+でインストールを行います。

eMMCモジュールを装着

eMMCモジュールをROCK 4C+基板の裏面にあるeMMCソケットに装着します。

ROCK 4C+は静電気ですぐに破損します。触る時は必ず放電対策をしてください。
対策せず基板に触れると本体を故障させることがあります!!

ROCK 4C+本体の基板には黒いシルク印刷でeMMCモジュールの装着方向が印刷されていますので、シルク印刷の切り欠きの方向を確認してまっすぐ上から装着してください。

カチッと音がするまで垂直に差し込んでください。なお無理するとソケットが壊れますのでご注意ください。

ubuntuを起動してOSをインストール

ubuntuインストール済みmicroSD™カードをROCK 4C+に装着して起動します。

起動後ターミナルソフトのYakuakeを起動します。
※”スタート”ボタン→”Application”→”System”→”Yakuake”

最初にeMMCのデバイス名をlsblkコマンドで確認します。

lsblk

上図のように表示されます。microSD™カードにはmmcblkp1..3とパーティションが複数あります。一方でeMMCはありませんのですぐに識別できます。
ここでは”mmcblk0″であることが確認できました。

microSD™カードとeMMCのドライブ名を間違わないように必ず確認してください。

続いてRadxaのGitHubからKubuntu(KDE+Ununtu)のイメージファイルをダウンロードします。

$ wget https://github.com/radxa-build/rock-4c-plus/releases/download/b60/rock-4c-plus_ubuntu_focal_kde_b60.img.xz

ダウンロードに時間がかかります。

ダウンロード完了後はeMMCにダウンロードしたイメージを書き込みます。

$ sudo xzcat ./rock-4c-plus_ubuntu_focal_kde_b60.img.xz | sudo dd of=/dev/mmcblk0 bs=1M 

書き込みには環境にもよりますが約5分程度がかかります。
sudoで実行しているためパスワードを求められます。
ddコマンドは実行中の進捗状況がそのままでは表示されません。進捗状況を表示させたい場合には status=progress を付加してください。

完了すると上図のように転送後のファイルサイズ等が表示されます。

いったんROCK 4C+の電源を切ってください。

eMMCから起動

早速eMMCから起動しましょう。

microSDカードを本体から取り外してeMMCモジュールだけ取り付けた状態にします。

電源を起動してみてください。

起動できれば完了です。